東芝ノートパソコン dynabook TX/65F
使用しているうちにフリーズしたり電源が落ちるようになったノートパソコン
一見現象からするとメモリー不良の疑いが濃いのですが
今回は東芝製VISTAノートパソコン
充分怪しい機種ですね
他の現象と一味違う、今回特有の現象として
「ACアダプタを接続すると電源が落ちる!」
VISTA OSが出始めた2007年時期の東芝製ノートパソコンDynabookでよく発生する現象です
これが不思議なことに「バッテリーで使用すると問題ない」といういわくつきの機種で
原因はCPU側から見ると電源の質が悪いということです
(CPU自体もノイズを発生させる元凶ですが)
経年劣化した部品(NEC TOKINの高周波特性に優れたプロードライザ)でデカップリングできないようでこの部分の電源設計が悪いように思われます
こちらが問題のプロードライザ ↓
外観上は変形・変色等何の変化も見られずひと昔よく見られた中華製の電解コンデンサのようにパンクなどは見られません
プロードライザ(900μF 4V)と交換した積層セラミックコンデンサーチップ ↓
容量は220μFx6個で合計容量は1320μF 4Vとしました
後で述べるコンデンサの容量抜けで共振周波数が移動することを考えて設計より低めの周波数となるような容量としました
分解したついでに
CPU冷却用FANを清掃しました
パソコンを起動して時間が経つと電源が落ちる、あるいは夏場によくフリーズしたり使用している途中で電源が落ちるなどCPUの熱暴走による障害も今回の現象とよく似た症状となります
このような場合にはCPU冷却FANの詰まりによる冷却能力不足が考えられますので、この部分の清掃は大変有効です
分解してみないと分からないものですが最近の機種では清掃用のキャップが設けられたPCもあるようです
根本原因は?
今回の不具合はざっくりいうと、電源の供給先であるCPUはノイズ元でもあるためCPU直近にプロードライザを配置し、電源インピーダンスを下げているが、コンデンサ容量の経年劣化により引き下げたいインピーダンスの周波数が移動してしまい有効に効かない状態となったと推定されます
ただこれではバッテリー動作でうまくいく現象が説明できないのですが、恐らくスイッチング電源のノイズがこの部分へ影響(干渉)を与えていると思われます
参考にデカップリングに使う部品の考え方の参考にテキサスインスツルメントのサイトへのリンクを紹介します