パソコンは機能として大雑把に分けるとハードウェアーとソフトウェアーから構成されております
ここでプログラムやDATAなどのソフトウェアーは誤って書き換えない限り壊れることはありません、しかしハードウェアーの故障が原因で間接的に壊されることがあるのです
主なハードウェアーとしてはCPU・メモリー・電源・ハードディスク(HDD)などの故障が考えられ、この中でも一番壊れる確率が高い部位はダントツHDDであり、そして最悪なことにこのHDDに代替えが効かない重要なデータが格納されているのです
バックアップの重要性は言うまでもありません、常日頃からのバックアップがデータ消失を防ぐ唯一の解決策です
ここではパソコンのデータ復旧について少し説明させていただきます
パソコンが起動しない場合、そしてその原因がHDDであった場合
データ復旧・データ修復を(業者に任せるか否かに関わらず)試みますよね
- 例えば一番簡単なデータ復旧方法は、CD/DVDにLinuxなどOSを含んだ起動ディスクからパソコンを立ち上げることでHDDの内容を読み取ることができます
- また比較的容易なデータ復旧方法として不良が予想されるHDDを取り外して別の起動するパソコンに接続、内容DATAを読み取るといった方法もあります
- 次にフリーや市販のデータ復旧ソストを使うことでパーティション構成が壊れているHDDのデータを読み取ることができます。HDDの壊れ方によっては全てのデータを取得できなかったり、ソフトによっては写真しかデータを復旧できないこともあります
- 最後にここからはデータ復旧業者に依頼することになるかと思いますがHDDのファームウェアー交換・HDD基板交換・HDDのヘッド交換が必要になります。基板にはプラッター枚に違う位置ズレを修正するための値が書き込まれていたりファームウェアーのバージョン違いにより読み込み出来ないので型式が同じで且つレビジョンまで合わせる必要があるので一般的には難しい作業となります
- そして最後に破損の部位がプラッターにある場合
そうヘッドとの摺動によりアルミ蒸着部分が破損しているケースがありますこの原因は製造時の不純物購入・運用後の異物混入・HDD稼働時にショックを加えたなどいくつかの原因が考えられますが、データ復旧の観点から申しますと残念ながらデータ復旧は出来ません
理由はプラッターを交換しない限りヘッド交換してもそのヘッドの起点への位置づけが出来ないからです
プラッターを交換するのであればデータはないも同然、これではデータ復旧が出来ないだけでなく新品のHDDを購入したほうがHDDの信頼性が上がるといった具合です
下の写真はヘッドクラッシュを起こしたSeaGate社製3.5inchiHDDです
円周上に傷が続いている部分がプラッターのクラッシュ部分で、電源を入れるとゼロ起点へのヘッド位置づけを繰り返し実行する(カッコーン音)も最終的には位置づけに失敗してプラッターの回転を停止して止まります
HDDがこのようなヘッドクラッシュ状態にまで進行することは大変稀です。ほとんどの場合Windows起動部分が壊れているケースのため、HDDを外部から読み込むことでDATAは容易に復旧出来ることが多いものです
最後になりましたが最近ウィルス感染によってパソコン内ファイルが暗号化されてDATAがHDDに再格納されるケースも報告されています
この場合も暗号化キーがない場合にはデータの修復が出来ません
繰り返しになりますが、このような最悪な状態になる前にDATAのバックアップを済ませておきましょう